第59回日本神経学会学術大会で,Dr. Gregor Wenning が講演しました.
第59回日本神経学会学術大会が,北海道大学神経内科佐々木 秀直教授を大会長として札幌で開催されました(2018年5月23日-26日).この学術大会で,多系統萎縮症の分野の第一人者である,インスブルック医科大学のGregor K. Wenning教授が招待され,多系統萎縮症について,特に,臨床試験のパイプラインについて講演しました. 彼は,Rasaligine, Rifamipicine等を含めて,これまでに実施された多系統萎縮症に対する臨床試験について,幅広く紹介をしました.私達が開始している,高用量ubiquinolを用いた臨床試験についても,詳しく紹介をしていただきました.Dr. Wenningは,多系統萎縮症の臨床評価スケールとしてのUnified Multiple System Atrophy Rating Scale (UMSARS) の開発者であり,これまでの臨床試験においても,UMSARSが多くの試験で主要評価スケールとして採用されています.このUMSARSの和訳を私達が担当しましたが,この際にも,Dr. Wenningから,親切で細かいアドバイスを多数頂きました.私達が現在進めています第II相臨床試験においても,このUMSARSの和訳版が用いられています.
(報告:辻 省次)